皆様、虫入りアンバーはご存知ですか?
アンバーとは琥珀のことで、3000万年以上前の松柏類などの樹液が化石化した有機物で、厳密に言うと鉱物ではありません。
琥珀は日本を含め世界中で装飾品などに使われてきた歴史があり、非常に身近な天然石としても知られています。
虫入りアンバーは、樹液が化石化する前に、ハエやアリ、クモなどの虫や、珍しいものだとトカゲや鳥の羽が巻きこまれ、そのまま凝固したものです。
普通の化石よりも保存状態がよいため資料としても非常に有用なほか、その希少性の高さから内包するものによっては通常のアンバーに比べて数倍以上の高値で取引されて、コレクターから注目を集めています。
お守りとしても古くから使われていいて、パワーストーンとしてもさまざまな場所で愛されてきました。
そんな虫入りアンバーについて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
虫入りアンバーの豆知識天然石コラム
産地について
虫入りアンバーは、松柏類の樹液に虫が入り込んで化石化したもので、通常のアンバーと同じく世界中で産出される、比較的ポピュラーな天然石です。産地は多岐に渡るものの、質と量が伴っていて商業輸出をしている国はそれほど多くはなく、出回っているアンバーの大半がバルト海沿岸にある地域で産出されているといわれています。なかでも、ポーランド・ポモージェ県にあるグダニスクとロシア・カリーニングラード州が特に有名で、世界に流通しているアンバーのおよそ85%が、この2つの地域で賄われているというほどです。そのほか、ドミニカ共和国にある約3000万年前の地層から採れるアンバーが、明るい色味で透明度が高く、内包している昆虫やそのほかの生物の保存状態がよいとして有名です。日本では岩手県久慈市などが有名な産地として知られていますが、質は非常に高いものの産出量としては世界的に見るとごく少量です。
アンバーの産出例にも種類があり、海流に乗って海岸まで流されて打上げられたもののことをシーアンバー(海琥珀)と呼び、採掘によって産出されるものがピットアンバー(山琥珀)と呼ばれています。ドミニカで産出されるもののなかに、青みがかった色合いのブルーアンバーが採れることがあり、非常に希少なものとして有名です。
名前の由来について
アンバーの名前は、燃やした時に発する香りがマッコウクジラの排泄物で、かつては香水の原料として使われていた竜涎香のアラビア語での呼び名(anbae)が由来として知られており、虫入りアンバーは読んで字のごとく虫が入ったアンバーのことを指します。
琥珀という和名は、琥という文字が昔中国で、トラが死んだ後に石になったものだと信じられていたことが由来で、見た目が玉に似ていることから玉編をつけて名付けられたとされています。
虫入りアンバーの見た目と輝きは?
虫入りアンバーは、通常のアンバーと同じく樹脂光沢を持ち、透明、もしくは半透明な見た目です。色合いは黄色や赤みがかった褐色系統のものが殆どですが、ドミニカ産のもののなかに青みがかった色をしていて、紫外線を照射するとマリンブルーに輝くものが稀にあり、非常に希少性の高い価値あるものとしてコレクターから人気を博しています。
虫入りアンバーには人工のものや偽物が多く出回っていると広く知られています。人工のものとしては、琥珀成分を化石になりきれていない半化石のアンバーのことをコーパルと呼びますが、こちらを溶解させてそのなかに虫や異物を入れ、再度凝固・圧縮させた再生琥珀(アンブロイド)があげられます。コーパルがアンバーとして販売されていることもありますが、アンバーに比べて溶けやすく、触るとと少し油分が感じられるほか、アルコールに入れると溶けるという性質を持っているため、手にとってみると判別は可能です。
一方で偽物は、合成樹脂(ベークライト)に虫を混ぜ込んだものやガラスを使用したものがあります。これらは見た目での判別は難しい場合がありますが、アンバーは飽和食塩水に浮く性質があるため食塩水に浮かべてみるとよいでしょう。また、アンバーは帯電する特質があり強度が低いことでも知られているため、こすって静電気を発するか、場合によってはピンや針などで傷をつけられるか試すなどの方法もあります。しかしながら、傷をつけるのは少し悲しいかもしれませんので、できれば水に浮くか・静電気を発するかをチェックするのをおすすめします。
どんな効果が期待できる石なの?
アンバーは、金運アップや健康面、繁栄といった石の意味を持つと知られていて、太古から装飾品やお守りとして使われてきました。虫入りアンバーは通常のものよりも更に効果が高いといわれており、エネルギーの活性化や運の引き寄せ、富をもたらす縁起の良いものとして扱われています。アンバーを贈り物に選ぶと、幸福を贈る祝いの品として重宝されてきました。
また、大事な局面で緊張を緩和しリラックスさせたり、冷静な判断を下すことで交渉力を高めたりといった意味も持っているため、仕事運アップや目標達成のお守りとしても使われることもあります。
こんなアイテムに加工されています
虫入りアンバーは、一般的なアンバーと同様にペンダントヘッドや指輪などのアクセサリーとして加工されることが多い天音席として知られています。香水の原料になるアンバーは、正式にはアンバーグリスといい、古くはマッコウクジラ由来の動物性香料を使っていましたが、現在使わわれているものは人工的に合成した香料です。そのため、植物性の琥珀・アンバーは香りが似ているだけで同名の香料とは違います。
虫入りアンバーの基本情報(原産地や石言葉など。)
和 名:虫入り琥珀(むしいりこはく)
色 彩:樹脂光沢を持ち透明、もしくは半透明、黄色系、赤色系、青色系
石言葉:長寿・繁栄の象徴
原産地:ポーランド・・ポモージェ県グダニスク、ロシア・カリーニングラード州、ラトビア、リトアニア、エストニア、ドイツ、デンマーク、ノルウェー、イタリア、ミャンマー、イギリス、ドミニカ、中国、メキシコ、日本など
組 成:C₁₀H₁₆O+H₂S
硬 度:2~2.5
比 重:1.05~1.1
虫入りアンバーと組み合わせると良い石
・ラリマーは「リラックスさせ、心に癒やしを与える」
・シトリンは「金運を高め、財をもたらす」
・ラピスラズリは「試練を乗り越えた先の幸福」
・翡翠は「目標達成と仕事運の向上」
虫入りアンバーのヒーリング
・金運アップ
・健康運の向上
・体内エネルギーの活性化
・長寿・繁栄
・仕事運アップ
・大事な局面での緊張緩和
・交渉力の上昇
・ストレス軽減
・デトックス
虫入りアンバーの浄化・お手入れ
クラスター ◎
セージ ◎
太陽光 ×
月光 ◎
浴水 ×
虫入りアンバーのまとめ
虫入りアンバーは、気が遠くなるほど遥か昔の生物が取り込まれた特別なアンバーで、通常のアンバーよりも強い効果が期待できます。金運アップや健康運をもたらす長寿と繁栄の象徴として古くから愛されてきており、縁起の良いお守りに用いられてきました。また、交渉力の向上や大事な局面でのリラックス効果など、仕事運向上にぴったりの石の意味を持っているので、目標達成をしたい方やこれから大仕事に挑む方などにもおすすめです。ぜひ、チェックしてみてください。