ネフライトは翡翠の一種で透閃石・緑閃石系角閃石の緻密な集合体で、中国では王侯貴族に宝飾品や貯穀の材料として、ニュージーランドではマリオ族が「ミア」と呼び、神聖な儀式などに利用される程のパワーを秘めた天然石です。
よくジェード(硬玉・本翡翠)と混同される事がありますが、ネフライト(軟玉)は全く違う鉱物で、この2つの石を比べるとネフライトの方が和名の通り、軟らかく加工がしやすいようです。
今回はそんなネフライトについて詳しくご紹介していきますので最後までお読みください。
ネフライトの豆知識天然石コラム
産地について
ネフライトの主な産地は、アメリカ(ワイオミング州・アラスカ州)、カナダ(ブリティッシュ・コロンビア州)、ニュージーランド、ロシア、台湾、中国など世界各国で採掘されています。
中国・新疆ウイグル自治区の、和田(ホータン)で採れたものは和田玉と呼ばれ、高値で取引されています。
名前の由来について
ネフライト(軟玉)の名前の由来は、腎臓を意味する「Nephros」と鉱物を意味する「-ite」からきており、「腎臓石」と呼ばれていて、これはかつて開拓目的に中南米に上陸したスペイン人が、腎臓の形に似たこの石を現地のインディオがお腹に当てているを見て、腎臓の治療に使っていると思ったことから、1780年に地質学者のウェルナーが名付けたと言われています。
インディオの方々はこのネフライトを温めてお腹に当てていたと言われていて、ホッカイロのような使い方をしていたのかもしれませんね。
元々このネフライトという石は翡翠と混同されていましたが、1863年にフランスの鉱物学者が翡翠とは違う鉱物と断定し、現在では別の鉱物と認識されています。
別名「アックスストーン(斧の石)」とも呼ばれ、先住民族マオリ族が武器として利用していたそうです。
薬石として人を癒したり、武器として人を壊したりと二面性のある天然石ですね。
ネフライトの見た目と輝きは?
ネフライトの見た目は翡翠(ジェダイト)に似た天然石で緑色や白色しています。
ネフライトと翡翠との見分け方は、刃物をあてるとネフライトは内側まで刃が入いると言われています。
ただ、お店で試すわけにもいきませので、ネフライトが欲しい方は信頼のおけるストーンショップで購入しましょう。
ネフライトの石の意味・石言葉
ネフライトには秘めたるパワーがあると言われていますのでいくつかご紹介します。
- インスピレーションを高める
- 知恵と安らぎを象徴する
- 深い癒し
- 心身のバランスを整える
- 人生の成功と繁栄を引き寄せる
- シャーマニックなパワー
- 洞察力を高める
- 思考力を高める
- 自然との繋がりを深める
- 気を整える
何か強力なお守りが欲しい方やインスピレーションを高めたい方にはおすすめの天然石です。
こんなアイテムに加工されています
ネフライトは丸玉のブレスレットやネックレスなどのアクセサリー、置物の蛙などに加工され販売されています。
また、魔除けとして原石などを部屋に置くのも人気が有ります。
ネフライトの基本情報(和名・原産地・硬度など)
和 名:軟玉(なんぎょく)
色 彩:白色、緑色、濃緑色、黄緑色、淡黄色、褐色、黒色
原産地:アメリカ(ワイオミング州)(アラスカ州)、カナダ、ニュージーランド、ロシア、台湾、中国など
組 成:Ca2(Mg,Fe2+)5(OH|Si4O11)2
硬 度:6.0~6.5
比 重:6.2
光沢:真珠光沢またはガラス光沢
劈開性:なし
ネフライトの浄化・お手入れ
クラスター:〇
セージ:〇
日光浴:〇
月光浴:〇
水浴:〇
ネフライトのまとめ
ネフライトは世界中で神事や儀式に使用されていた天然石で、聖なる石と大切にされてきました。
中国をはじめとして東洋では、成功と繁栄に導く「哲学の石」としても人気があり、その中でもネフライトの一種である「羊脂白玉(マトンファットジェード)」と呼ばれている石はレアアイテムで高値で取引されています。
何か突き詰めたい方や自然との繋がりを深めたい方にはおすすめの天然石です。
翡翠と混同されて販売されていることが多くありますので、翡翠ではなくネフライトをお探しの方は信頼のおけるストーンショップで購入しましょう。