皆様、ゴールデンアンデシンはご存じですか?
中性長石という和名を持つ長石グループの一種で、サンストーンやラブラドライト、オリゴクレーズなどの連続固溶体としても知られています。
アンデシンは2002年に発見されて流通を開始したといわれる新種の鉱物ではあるものの、原産地の一つとして知られるチベットでは高僧が使用する聖石として古くから愛されてきた歴史ある天然石です。
透明感のある美しい見た目と見る角度によってほのかに色合いが変わる希少な石として知られており、赤色のものが多いアンデシンの中でも、ゴールドのものは近年人気を集めています。
パワーストーンとしても調和と変化という相反する性質が同居する奇跡的なバランスを保った石ということで、体内バランスを整えるアンチエイジング効果や感情の高まりを抑え、冷静な判断力を持てるようサポートするなどのヒーリング効果が期待できるとして注目されています。
そんなゴールデンアンデシンについて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
ゴールデンアンデシンの豆知識天然石コラム
産地について
アンデシンは安山岩や閃緑岩などの火成岩で生成される鉱物で、世界中のさまざまな場所で産出されるポピュラーな鉱石です。しかし、採石はされるものの品質にはバラツキが多く、アクセサリーに使用されるような透明度の高いものは大変希少で、宝石質のものとなると滅多にお目にかかれないレアストーンとして知られています。主な産地としてはチベット自治区やモンゴル、コンゴなどが挙げられます。
アンデシンは長石の一種として知られており、和名で中性長石と名付けられていますが、現在この名前は鉱物学上で存在していません。アンデシンはナトリウムを主成分とするアルバイト(Albite/曹長石)とカルシウムが主成分のアノサイト(Anorthite/灰長石)の曹長石寄りの中間位置に属する連続固溶体で、命名に関する50%ルールにより、現在は曹長石が正式な名称になっています。
名前の由来について
ゴールデンアンデシンの名前の由来は鉱石のカラーリングによるものです。もととなるアンデシンの名前の由来は、アンデス山脈で産出される安山岩(アンデサイト)に含まれているフェルドスパー(長石)に、アンデシンの含有量が多いことに因んでつけられたといわれています。
アンデシンは2002年にコンゴ共和国で発見されたというのが一般的ですが、1841年にコロンビア・チョコ県にある鉱山にて初めて報告されたとする話もあるなど、発見されたシチュエーションについてのエピソードや来歴は諸説あります。長石は石英などと同じくポピュラーな鉱物のため、発見年や地方にバラツキが生まれてしまうのかもしれません。
アンデシンが世にではじめたのは2005年で、当初はチベットサンストーン(チベタンサンストーン)という名で販売されています。その際にはチベットのラサ市が原産地と紹介されており、その後、2007年にアメリカのツーソンで開かれたジェム・ショーで大々的にお目見えしました。そして2008年の北京オリンピックでは公式ジュエリーとして扱われ、赤色のアンデシンの人気が一躍注目を浴びたといわれています。
ゴールデンアンデシンの見た目と輝きは?
ゴールデンアンデシンは黄色の鉱石で、長石特有の少し柔らかい印象を受けるガラスのような光沢を持っています。世間に周知されたのが赤色だったため薄めの黄色はあまり注目されておらず、モンゴル産のものは基本的に拡散加熱処理を行い色を濃くして流通されていることがほとんどでした。近年では、黄色のものも人気を博しており、透明感のあるものはその優しい色合いによりゴールデンアンデシンと呼ばれアクセサリーなどに使われています。
アンデシンは透明度でインクルージョンが少ないほど価値が高いとされており、さらに光の加減で色が違って見えるものはカラーチェンジアンデシンと呼ばれており、極めて希少な石として高値で取引されています。
どんな効果が期待できる石なの?
アンデシンは固溶体という特性を持つ鉱石のため、調和と変化という、一見すると相反する意味を備えた奇跡の石として知られています。自身の中にある矛盾した気持ちを正し、感情の高まりを抑えて冷静な判断ができるなどの効果が期待できます。冷静であれば気付けるような小さな出来ごとを見逃さない洞察力や根気強さ、勇気を与え、現在の自分を取り巻く問題を解決し、望む姿へと近付くサポートをしてくれるといわれています。自分以外の価値観や考え方を心の器に収める柔軟な思考を手に入れる手助けが欲しい方などにもおすすめです。
古来、チベットの高僧が聖石と呼び使っているほど力のある石として有名で、赤色で宝石質のものやチベット原産のアンデシンは別名でチベナイトやチベットナイトとも呼ばれる特別なアイテムです。調和という石言葉にあるように、体内バランスを整え、アンチエイジング効果が期待できるとして注目されています。
こんなアイテムに加工されています
ゴールデンアンデシンなどの長石はビーズ状に加工し、ブレスレットやネックレスなどのアクセサリーに使用するのが一般的です。宝石質のものはファセットカットやカボションカットを施し、ジュエリーとして扱われます。アンデシンの硬度は高めですが、劈開性が完全で割れやすく、衝撃に対して弱めですので、取り扱いには注意が必要です。
ゴールデンアンデシンの基本情報(原産地や石言葉など。)
和 名:中性長石(ちゅうせいちょうせき)
色 彩:淡黄色から黄色
石言葉:変化と調和
原産地:中国・チベット自治区、モンゴル全域、コンゴなど」
組 成:Na([Al Si₃O₈])₇₀-₅₀(Ca[Al₂Si₂O₈])₃₀-₅₀
硬 度:6~6.5
比 重:2.55~2.63
ゴールデンアンデシンと組み合わせると良い石
・ラブラドライトは「想像力・直感力の向上。目標達成への原動力をもたらす」
・アンフィボールインクォーツは「マイナスエネルギーの除去。心にやすらぎをもたらす」
・サンストーンは「潜在能力を開花させ、自信を取り戻す」
ゴールデンアンデシンのヒーリング
・変化と調和
・体内エネルギーのバランスを整える
・精神を安定させる
・自身の心の矛盾を解消する
・感情の高ぶりを抑制
・冷静な思考力をもたらす
・異なる価値観を受け入れる精神の余裕を得る
・アンチエイジング効果
ゴールデンアンデシンの浄化・お手入れ
クラスター ◎
セージ ◎
太陽光 ×
月光 ◎
浴水 ×
ゴールデンアンデシンのまとめ
ゴールデンアンデシンは、黄色のアンデシンということもあり注目度はさほど高くありませんでしたが、クォーツとはまた違った光沢や色合いにより人気が高まっています。ほかの天然石との相性もよく、組みあわせて使用することで見た目・効果ともに、よりよいものになるでしょう。
パワーストーンとしては、割り切れない思いや悩みを抱えている方や、焦りやすく冷静な判断ができるか自信がない方、体内エネルギーのバランスを整えたい方などにおすすめの天然石ですので、ぜひ一度チェックしてみてください。