皆様、アルナイトはご存知ですか?
アルナイトの和名は明礬石(みょうばんせき)と言い、六方晶系や三方晶系の結晶を持つ硫酸塩鉱物の一種として知られています。
鉱石の流通は少なくアクセサリーとしては比較的希少ですが、かつてはナスのお漬物の色止めやアク抜きに使われることで有名なミョウバンの原料として使われるなど、一般生活に深く根付いた非常にポピュラーな鉱石でもあります。
アルミニウムの原料としても使われるなど、工業面でも重要視されていたアルナイトですが、現在はミョウバンの人口精製ができるようになった影響で石を活用する人が減り、市場に出回ることが少なくなりました。
素材として使われる機会が減ったアルナイトですが、清潔や安定といった石言葉を持っているパワーストーンとしても知られており、ブレスレットやピアスなどのアクセサリーに用いられることもあります。
そんなアルナイトについて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
アルナイトの豆知識天然石コラム
産地について
アルナイトは、火山による噴気のガスや、強酸性熱水によって火山岩が変質し生成される鉱物で、イタリアのトルファで1460年代に発見され、その後は火山を有する国の鉱脈で採掘されてきました。日本でも静岡県西伊豆にあった宇久須鉱山や、現在でも青森県下北郡や兵庫県朝来市など国内のさまざまな場所で産出されています。そのなかでも大分県にある別府温泉郷の八湯の一つに数えられる明礬温泉は、明礬の湯の花を採取できる場所として有名です。海外では、イタリアのトスカーナ、アメリカ・アリゾナ州、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州、ハンガリー、スペイン、ウクライナなどが挙げられます。
名前の由来について
アルナイトの名前は、ラテン語で明礬という意味のAlumen(アルメン)が由来で、元々はアルミニライト(Alminilite)という名前で呼ばれていましたが、1820年代に入りアルナイトと名前を短縮され、それが正式名称として定着し現在に至ります。アルナイトの和名で明礬石とあるように明礬の原料とされてきた歴史があり、1807年にイギリスの科学者デーヴィーが明礬石を電気分解することで得られる金属のことをアルミアムと名付け、それが現在のアルミニウムの語源となったのは有名なお話です。
明礬は現代でも食品添加物や皮のなめしなどさまざまな分野で使われていますが、古代ローマ時代から、飲水確保のための浄水剤や制汗・消臭剤といった形で使われていたとされています。しかしながら、現在使われているミョウバンは明礬石からの抽出物ではなく、硫酸アルミニウムと硫酸カリウムの12水和物から精製し作成されているもので、明礬石とは別の物です。
アルナイトの見た目と輝きは?
アルナイトは、ガラス光沢を持った天然石で、白色や灰色、ピンク色、黄色、赤色、褐色など多彩な色合いを持ち、粉状にした場合の条痕は白い鉱物としても知られています。
アルナイトが生成される際は硫酸を含んだ熱水や蒸気が火山岩にある脈などに流れ込み出来上がるため、採掘時の原石は塊状や粒状の結晶が寄り集まって産出されることが多くみられます。石に含まれている成分の硫酸カリウムアルミニウムを利用して、人工的に明礬結晶を作ることもでき、人工結晶を作成すると透明かつ正八面体に仕上げることが可能です。
どんな効果が期待できる石なの?
アルナイトは、太古からデオドラントや浄水などに使われてきたことから、清潔や安定といった石言葉を持つ天然石です。主成分の明礬は現代でも、制汗作用などで注目されているほか、漢方薬の白礬に用いられるなど、さまざまなメリットがあるものとして知られており、身体的・精神的の双方を浄化し気持ちを落ち着かせるといった効果が期待できます。
また、対人関係を良好にし、社会において他者と協力関係を結ぶことができるという石の意味もあるため、これから何かを始めたい方や自分一人では目標達成が困難な物事に対し周囲からの協力を得たい方におすすめです。
こんなアイテムに加工されています
アルナイトは、かつてはアルミニウムの原料などの工業用としてや消臭・防臭剤、と使用されてきましたが、現在でも天然ミョウバンとしてデオドラント剤に使用することがあります。そのほかに濃い赤褐色のものを加工してイヤリングやペンダントヘッドにしたり、ブレスレットに用いたりする場合もありますが、硬度が低く耐久性に難があるためアクセサリーに使用されることは多くありません。。
アルナイトの基本情報(原産地や石言葉など。)
和 名:明礬石(みょうばんせき)
色 彩:ガラス光沢を持ち、白色、ピンク色、灰色、黄色、褐色
石言葉:清潔・安定
原産地:イタリア・トルファ、トスカーナ、日本、アメリカ・アリゾナ州、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州、ハンガリー、スペイン、ウクライナ
組 成:KAl₃(SO₄)₂(OH)₆
硬 度:4
比 重:2.8
アルナイトと組み合わせると良い石
・水晶は「心身を浄化し、潜在能力を目覚めさせる」
・ターコイズは「対人関係を改善し絆を繋ぐ」
・サンストーンは「ネガティブなエネルギーをポジティブに転じる」
・トルマリンは「心の安定により寛大さを得る」
アルナイトのヒーリング
・清潔
・心の安定
・気分を前向きにする
・対人関係を良好にする
・インスピレーションをもたらす
アルナイトの浄化・お手入れ
クラスター ◎
セージ ◎
太陽光 ◎
月光 ◎
浴水 ◎
アルナイトのまとめ
アルナイトは、アルミニウムや焼きミョウバンなどの原料として生活に密接に関わってきた歴史があるものの、アクセサリーやパワーストーンとしては流通が少なく、比較的希少な鉱石です。
明礬の消臭作用やその他の科学的効果などから転じて、清潔や安定と知った石言葉を持つパワーストーンとしても知られており、心を安定させ落ち着いた気分になりたい方や清潔な環境で生活を送りたい方におすすめです。
そのほか、他者との協力関係を構築して困難を乗り越えるといった石の意味もあるため、気になる方はぜひチェックしてみてください。