皆さん幾何学模様が重なったような不思議な形状のビスマス結晶をご存知ですか?
結晶と名前がつくので想像つくかと思いますが、天然石ではなく金属(レアメタル)の一種です。
天然のビスマス鉱石もありますが、今回は主にビスマス結晶にフォーカスして紹介していきます。
化学実験の題材として聞いたことがある方が多いかもしれませんが、ビスマス結晶とはビスマスという金属を270℃以上に温め液体になったところからとれる酸化膜からなる塊の事を言います。
とても不思議な模様と色合いをしている為「虹の結晶」と言われる事もあり、最近ではアクセサリーとしても注目が高まっています。
今回はそんなビスマス結晶について詳しくご紹介しますので、最後までお読みください。
ビスマス結晶の豆知識天然石コラム
産地について
ビスマスはビスマス結晶と呼ばれる人工石と、レアストーンである天然のビスマスとがあり、天然のビスマスはドイツ・ザクゼン州シューネルベルクやオーストラリア・クイーンズランド州ビゲンデンなどで発見されています。
15世紀ごろには、錬金術師らがビスマスの存在を知っていたようです。
ビスマス結晶はビスマス溶液を冷却した際にできる結晶のことで、家庭のガスコンロでも作ることが出来ます。
ビスマス結晶の作り方
今回ご紹介しているビスマス結晶、自宅で簡単に作ることができるんです。
必要な材料はビスマスチップ(ビスマスプレート)で、Amazonなどで購入することができます。
【手順】
- ビスマスチップをステレンス鍋にいれ火にかける
- 融点の272℃を超えると溶け液体に変化するのでそれまで待つ
- 溶けると表面に膜ができるので取り除き火を消す
- 冷えて来るといくつか結晶ができるのでトングで取り除く
- ビスマス結晶の完成
とても簡単なので自宅のガスコンロで挑戦してみるのもおすすめです。
ただ、ビスマスチップはアマゾンで見てみると2キロで4,000円と決して安くありませんが学校自由研究やハンドメイドアクセサリー制作にもおすすめです。
30代の男性はわかってもらえると思いますが、個人的にはドラゴンクエストのはぐれメタルを思い出さずにはいられませんでした。
名前の由来について
ビスマス結晶のビスマスの名前の由来は、ドイツ語で白い塊という意味の「WiB Masse」という説と、アラビア語の安息香のように簡単に溶けてしまう金属という意味の「wissmaja」という2つの説が有力です。
ビスマス結晶を粉砕し粉にするとグレーになることから、蒼鉛と日本では呼ばれています。
第15族元素のひとつで原子番号83、元素記号は Biと表記されます。
ビスマス結晶の見た目と輝きは?
ビスマス結晶は幾何学的な複雑な模様で、虹や玉虫など多色の輝きを放ち、古代文明や宇宙を連想させる見た目をしています。
ビスマス結晶の石の意味・石言葉
ビスマス結晶には秘めたるパワーがあると言われていますのでいくつかご紹介します。
- 変化をもたらす
- 柔軟な考え方ができるようになる
- オリジナリティを向上させる
- 夢を現実にする
- クリエイティブな思考にする
- エネルギーの浄化
ビスマス結晶は変化を求める方へおすすめのパワーストーンです。
こんなアイテムに加工されています
ビスマス結晶は主に観賞用のクラスターのような形で販売されています。
特に綺麗なビスメス結晶はネックレスやピアスなのアクセサリーに加工されいます。
ただ硬度が低く割れやすいので取り扱いには注意しましょう。
また、ビスマスは鉛の代わりとして、散弾銃の弾・ハンダ・釣りの重りなどに利用されています。
驚くことに、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の治療薬としても利用されることもあるようです。
ビスマス結晶と相性の良い石
ビスマス結晶は単体での利用がほとんど、相性の良い石などははっきりしていません。
オールマイティーな天然石の代表である水晶などと組み合わせても良いでしょう。
ビスマス結晶の基本情報(和名・原産地・硬度など)
和 名:蒼鉛(そうえん)
色 彩:赤色
原産地:メキシコ・アメリカ(アリゾナ州)
組 成:Bi
硬 度:2.5
比 重:9.8
光沢: メタリック光沢
劈開性:不均一
ビスマス結晶の浄化・お手入れ
クラスター:〇
セージ:〇
日光浴:✕
月光浴:〇
水浴:✕
ビスマス結晶のまとめ
溶けている時ははぐれメタル、結晶をとりだせば神秘的な幾何学模様のビスマスについて今回は詳しくご紹介しました。
パワーストーンとしてだけでなく、鉛の代用品や胃薬として活用されています。
いざビスマス結晶のアクセサリーを購入しようと思ってもストーンショップでは見かけません。
そんな方はご自分で結晶を作ってみるのもおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございます。