ジルコンの豆知識天然石コラム
産地について
ジルコンの産地は、主にオーストリアやロシア、ノルウェーなどがあります。世界各地の鉱山で採掘されますが、特にオーストリアは世界産出量トップとして知られています。
その産出量の割合は37%と非常に高く、宝石加工ができるような高品質のジルコンが数多く見つかっています。
ジルコンはなんと40億年以上前から産出が確認されている、非常に長い歴史を持つ石です。古代遺跡からもジルコンを使った装飾が見つかっており、特に古代インドでは葉にジルコンを散りばめた木を神様に捧げていたとされる物語が残っています。
ちなみにダイヤモンドの安価な代用品として「キュービックジルコニア」が使われています。名前や輝きも似ている両者ですが、ジルコニアはジルコンを模して作った人口的な石です。
全くの別物であるうえ、ジルコンは無色透明のものよりも、主に青色や黄色などのカラージルコンが多く流通しています。
名前の由来について
ジルコンの語源はドイツ語の「zirkon」が由来です。古くからドイツ語で明るい色のジルコンを呼んでいた名ですが今は総称として使われています。
ほかにもペルシャ語で金色の意味を持つ「zargun」も、ジルコンの由来だという説があります。
また、和名は「風信子石(ヒヤシンス石)」と呼ばれています。これは古代ギリシャの物語に登場する美少年ヒヤシンスが由来と言われています。
美しい少年の名をつけられた強い輝きをもつジルコンは、そのまま和名でも当て字として「ヒヤシンス石」と呼ばれるようになったのです。
ジルコンの見た目と輝きは?
ジルコンは結晶構造が2種類あります。これは結晶内部に含まれている、放射線元素の影響を受けて結晶構造が破壊されていくためです。
ジルコンは結晶構造がどれくらい損傷しているのかによって、カラーや輝きにも違いが生まれるのです。
- ロータイプ
ロータイプは放射線元素による損傷が大きいジルコンです。屈折率や硬度がハイタイプよりも低く、アクセサリーに加工されることはほとんどありません。
色は褐色がかったものが多く、透明度もハイタイプとくらべてやや低めです。
- ハイタイプ
ハイタイプは結晶の損傷が少なく、結晶構造が整ったジルコンです。屈折率が高く、1.92〜1.98で、硬度は7.5です。
宝石品質と呼ばれるタイプで、カラーは赤、青、オレンジ、黄色、無色などが代表的です。特に市場に多く流通するのは、美しい青色のジルコンです。赤と緑色は数が少ないため鉱物コレクターに人気です。
また、無色透明なジルコンはダイヤモンドの代用品としても広く使われています。
どんな効果が期待できる石なの?
ジルコンは持ち主の可能性を広げる石と言われています。持ち主が自分の良さに気づくきっかけを与えるとも考えられているため、自身の魅力や才能を知りたい方におすすめです。
ほかにも心身を落ち着けるエネルギーも持っているヒーリングストーンとしても人気です。心を落ち着けると同時に、内側にある心の豊かさへの気づきも与えてくれると言われています。
人としての落ち着きが生まれると同時に、気づきによってさらに深みのある人生へと導いてくれることでしょう。
こんなアイテムに加工されています
ジルコンはダイヤモンドにも引けを取らない強い輝きを持っています。ダイヤモンドと同じくカットが施されたジルコンは、指輪やペンダントなどに使われています。
特にブルージルコンは人気が高く、大ぶりで輝きが強いものほど高値が付けられます。
ジルコンの基本情報(原産地や石言葉など。)
和 名:風信子石 (ひやしんすせき)
色 彩:青、緑、白、黄色など
石言葉:生命力・無限・行動力
原産地:カンボジア、ナイジェリアなど
組 成:ZrSiO4
硬 度:6.0~7.5
比 重:3.95~4.70
ジルコンと組み合わせると良い石
ターコイズは「夢は目標を明確化する」
シトリンは「仕事運と金運を高める」
トルマリンは「新天地での活躍をサポートする」
タンザナイトは「プライベートや職場での問題を解決する」
ペリドットは「ポジティブな思考をもたらす」
アメジストは「プラスのエネルギーをもたらす」
タンジェリンクォーツは「肉体のエネルギー循環を整える」
ジルコンのヒーリング
・持ち主の無限の可能性を引き出す
・行動力を高めてチャンスを作る
・目標達成に向けてサポートする
・決めた軸を曲げずにやり遂げる実行力をもたらす
・精神的肉体的な苦痛をやわらげる
・心身のバランスを整えてポジティブにする
・内側にある美しさ豊かさに気付かせる
・体内の毒素を排除する
ジルコンの浄化・お手入れ
ジルコンは宝石に多く使われている天然石です。硬度が高く丈夫な石ではありますが、むやみに流水や日光にさらすと変質のリスクがあります。
浄化するのなら水晶クラスターやホワイトセージを使った方法がおすすめです。もしくすみが気になるときは、やわらかく清潔な布で表面をふき取りましょう。
クラスター 〇
セージ 〇
太陽光 ×
月光 ×
浴水 ×
ジルコンのまとめ
ジルコンは強い輝きと美しい透明感を持った天然石です。
産業改革が起きた10世紀の英国では、ヴィクトリア王朝を中心に多くのジルコンが宝石として加工されてきました。
まるでガーネットのように、色々なカラーが生まれるジルコンはコレクターにも人気です。中でも頑丈なハイタイプは普段から身につけやすい種類なので、お気に入りのカラーを探してみてください。