皆さんはアメトリンという天然石をご存知ですか?
アメトリンは、スペインの開拓者が南米ボリビアの現地部族(アロヨ族)の王女と結婚した時に贈られた天然石で、スペイン女王への献上品として当時のヨーロッパで注目をあびたそうです。
イエローとパープルのコンビネーションがとても幻想的な色合いで、見ているだけでバランス感覚が良くなるようなイメージを与えてくれる不思議な石です。
この幻想的な色合いの生成の過程は、地中深くに存在するマグマが影響しているとも言われていて、その熱によってアメジストが加熱されシトリンに変化する中、その変化がストップした境目がちょうど黄色と紫色になりアメトリンとなります。
今回はそんなアメトリンについて詳しくご紹介していきますので最後までお読み下さい。
アメトリンの豆知識天然石コラム
産地について
ストーンショップなどで販売されているアメトリンのほとんどは、アメジストに加熱処理を加えたものです。アメジストに加熱処理を施すと、紫色の部分のみ色が薄くなり天然のアメトリンのような色合いになるそうです。
アメトリンは70年代に一大ムーブメントを起こし80年代初頭ごろまで価格が高騰していましたが、後に「完全なる合成クリスタル」と判明し価値が暴落しました。
その後、90年代にパラグアイとブラジルとの国境に近いボリビア南東部のアナイ鉱山で「天然のアメトリン」が採掘されています。この鉱山は「Minerales Y Metales Del Oriente Srl」が独占的に権利を持っているため天然のアメトリンの希少性は増す一方です。
産地はボリビアでなくビジネス上の理由なのかブラジル産と表記される事が多く、その他の産地ではスリランカ産のアメトリンが流通しています。
名前の由来について
アメトリンはアメジストとシトリンが混じり合った天然石で、2つの石の名前をあわせた「アメトリン」という名前が付けられました。
鉱物的は水晶の仲間で、和名では紫と黄色の外観から「紫黄水晶(しおうすいしょう)」と呼ばれ、水晶の仲間です。
産地のボリビアにちなんで、ボリビアナイトとしも呼ばれます。
アメトリンの見た目と輝きは?
アメトリンは水晶の一種のためか透明ベースの天然石で、パープルとイエローがバイカラーとなっています。
この2つの色の境目にはマグマの熱変化が関係していて、ちょうど色の切り替えが起きている部分がマグマの熱の影響を受けなくなったタイミングのようです。
色の切り替えがはっきりとしてるほど価値が高くレアストーンとなります。
地殻の影響で色の変化が起きるという「地球と鉱物のロマン」を感じる天然石ですね。
アメトリンの石の意味・石言葉
アメトリンには秘めたるパワーがあると言われていますのでいくつかご紹介します。
- 浄化作用
- 陰と陽のバランスを保つ
- 金銭の流れをスムーズにする
- 人間関係をスムーズにする
- 商売繁盛
- 富をもたらす
- 隠された才能を引き出す
- 思いがけない出会いをもたらす
- バランスの偏りを正しい状態に整える
- 内観の促進
- 心身の癒し
見た目のイメージからも調和やバランス、そして陰と陽などパワーを感じさせてくれると、パワーストーン愛好家から人気の石です。
こんなアイテムに加工されています
アメトリンは丸玉のブレスレットやネックレスなどのアクセサリーに加工されます。
稀に大きめで透明度や色の切り替えがはっきりした原石は、指輪やペンダントヘッドに加工されますが、レアアイテムのため人気です。
ただ、熱加工を加えたアメトリンを天然のアメトリンとして販売する業者もありますので、天然のアメトリンをお探しの方は信頼のおけるストーンショップで購入しましょう。
アメトリンの基本情報(和名・原産地・硬度など)
和 名:紫黄水晶(しおうすいしょう)
色 彩:淡い色彩の紫のなかに黄色みを帯びる部分があります。
原産地:ボリビアのアナイ鉱山
組 成:SiO2
硬 度:7.0
比 重:2.65
光沢:ガラス光沢
劈開性:なし
アメトリンの浄化・お手入れ
クラスター:〇
セージ:〇
日光浴:✕
月光浴:〇
水浴:〇
アメトリンのまとめ
今回はイエローとパープルのバイカラーの天然「アメトリン」についてご紹介しました。
アメトリン独自のパワーだけでなく、アメジストのパワーとシトリンのパワーを両方感じたいという欲張りな方にもおすすめの天然石です。
最後までお読みいただきありがとうございました。